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モット絶縁体から金属への転移

  強い電子間クーロン相互作用のためにモット絶縁体となっている物質を考えよう。

  にっちもさっちもゆかずに、詰まっていたモット絶縁体から、電子の数を少し減らすと、下図のようにすき間ができて、電子が動けるようになり、電流の流れる金属となる。

バンドが半分埋まったところから少し電子を減らす
 
穴が動き出す
 
金属になる

:電子のいないすき間(ホール)

:上向きのスピンをもった電子

:下向きのスピンをもった電子

モット絶縁体から金属への転移

 こうしてできた金属では電流を運んでいるのは、電子のいないすき間
 (
ホール )だろうか?
 それともスピンをもった電子)だろうか?

 この2つの考え方は一見すると同じことを裏返しに言っているだけの様に
 見える。ところが、この2つの見方は全く異なった金属の理論へとつなが
 り、現在もどちらが正しいのか論争が続いている

 

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