医薬品情報学講座 前ページへ 次ページへ
医薬品ライフタイムマネジメント −よい薬を創って、ただしく使って、じょうずに育てる−
キーワード:医薬品ライフタイムマネジメント、育薬、医薬品適正使用

医薬品開発のセントラルドグマは、創薬→医薬品適正使用→育薬→創薬→・・・・・・・のサイクルである。


薬物の胎児移行性を検討するためのヒト胎盤灌流実験法の模式図

研究課題

1.

医薬品情報の収集、評価、解析、提供に関する方法論の開発と実践
2. 医薬品情報の規格化・標準化・電子化及びその応用
3. 生体擾乱因子が薬物の動態・作用に与える影響の定量的予測
4. 薬物の胎児移行性及びその規定要因の解明

 大学薬学部は、創薬、「医薬品適正使用・育薬 (市販後に医薬品を正しく使って、うまく育てること)」を推進して薬物治療の質を改善するという社会的使命を背負っている。そのため医薬品情報学講座では、この世に生を受けた(開発・上市された)医薬品が、その力を十分に発揮し充実した「薬の人生」をおくることができるようにする(これを医薬品ライフタイムマネジメントという)ためのさまざまな研究を展開している。
 この医薬品ライフタイムマネジメントのバックグラウンドとなるのが、我々の研究フィールドである「医薬品情報学」であり、そこでは医薬品情報の1) 適正な収集、2) 薬物動態・動力学に基づく評価・解析、3) 種々危険因子による薬物動態・作用変化の定量的予測4) 最適な規格化/標準化/電子化、5) 医療現場に対する適切な提供、などを取り扱う。具体的な研究内容は、in vitro 試験や臨床試験による医薬品情報のエビデンスの構築から、薬物治療を支援するコンピュータシステムの構築、医療現場におけるさまざまな医薬品情報(症例や事例を含む)の解析・共有・活用システムの構築研究など、多岐にわたっている。