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薬の標的である細胞の“シグナルの受容と応答のプロセス”を科学する
キーワード:細胞内シグナル伝達系、細胞膜受容体、Gタンパク質(Gサイクル)、エンドサイトーシス・エキソサイトーシス、小胞輸送・オルガネラ形成機構、コラーゲン分泌機構、栄養分子による発生開始プログラム、モデル生物線虫を用いた分子遺伝学

研究課題

1.

G蛋白質が介在する細胞内シグナル伝達機構の解析
2. ゲノム情報を活かした新しいGタンパク質の同定と機能解析
3. Gタンパク質によるエンドサイトーシス・エキソサイトーシスの制御機構
4. Gタンパク質を介した小胞体からのコラーゲン分泌機構
5. モデル生物線虫を用いた個体レベルでの栄養感知機構

 当生理化学教室では、生体における諸種の生理応答のメカニズムとその分子基盤の解明を目指しています。生理応答とは生体を構成する個々の細胞機能が合目的性をもって発揮される結果であり、これは、細胞に常時与えられる外界からの刺激(シグナル)に対して、細胞が適切に応答することによってはじめて可能となります。生理応答の乱れは、多くの疾病の原因となり、治療に用いられる薬はこの乱れを正常化すべきものです。当教室が研究の対象としている細胞のシグナル受容と応答のプロセス(シグナル伝達機構)は、生命科学の中でも最も重要な研究分野の1つとして、国際的にも広範な研究の対象となっています。これまでに当教室では、独自の研究成果である三量体Gタンパク質の関与を中心として、細胞の初期応答に関わるシグナル伝達経路の解明を主要な研究テーマとしてきましたが、最近では、上記に示した広範な細胞機能についても、生化学、分子生物学、細胞生物学、分子遺伝学などの幅広い手法を用いて研究を展開しています。


種々のシグナル伝達系に介在するG蛋白質


G蛋白質arl-8を欠失した線虫のマクロファージ様細胞では、エンドサイトーシスされた物質(BSA)を含む小胞とリソソーム酵素(ASP-1)を含む小胞の融合が阻害される