薬学部・薬学系研究科は1学年約80名と、 東京大学の部局のなかでは、最も小さなものの一つです。 従って、学部在学者は最初の1年程でお互いに知り合い、 先生方とも緊密な関係を保ちながら講義と実習を受けることになります。 薬学部における講義には主に大学院薬学系研究科の教授、助教授、 専任の講師の先生があたります。 講義は有機化学や物理化学、生化学・分子生物学や生物医科学、 薬が使われる現場に密接に関連したものまで幅広いものです。 実習には、助手の先生方やTAの大学院生も参加します。
2年生の秋に薬学部への進学が内定すると、 月曜日と火曜日には本郷キャンパスの薬学部で、 水曜日には駒場キャンパスでの専門科目の講義が始まります。
3年生になると、 毎日が午前中は講義、午後は実習というスケジュールになります。 講義は専門性の高いものが多くなります。 3年生の実習は2人又は4人の少人数で取り組みます。
4年生になると、 各教室に配属になり、研究の第一線に参加する卒業実習が生活の中心となります。 薬学部内の教室だけでなく、薬学系研究科の協力教室である医科学研究所や分子細胞生物学研究所や 医学部附属病院薬剤部で卒業実習を受けることもできます。
薬学部図書館には必要な書籍や新着学術誌が備えられているだけでなく、 マルチメディア機器を、誰でも使用できます。 また、薬学図書館1階にはロビーが設けられ、社交とリラクセーションの場となっています。 この空間は、卒業その他の機会に行われる、インフォーマルなパーティーの会場ともなります。 教室配属になる以前の3年生は、学生実習室周辺のロッカー室などの施設が使用できます。

薬学部・薬学系研究科のメンバーが、教職員、事務職員、大学院生、学部学生を含めて、 極めて親密で友好的な理由は、単に人数が少ないということだけではありません。 学部学生を中心とするクラブ活動以外に、陸上及び水上運動会、その他のスポーツ大会、 薬友会総会、留学生歓迎会等の多くの機会が設けられ、学問以外の人間関係を育んでいます。 これがまた、学問における幅広い見識と、研究上の新しい展開がもたらされる背景となっています。